人工関節の手術はどのような人に必要ですか？

関節の痛みの症状によって変わりますが、痛み止めの注射や内服薬で痛みを緩和できる方以外はほぼ必要となります。特に関節の痛みで日常生活に支障がでている方には必要です。
ただし、症状によって対処方法が異なりますので、一度ご相談ください。

人工関節の耐用年数はどのくらいですか？

人工関節の耐用年数は年々延びてきており、今は15〜20年です。低年齢で手術を受けられた方は、再置換手術の必要があります。

人工関節の手術をすると痛みはなくなりますか？

人工関節置換手術を行うと大部分の方が痛みから解放されます。しかしながら、稀に炎症などの症状がでる場合もあります。

手術後はどのくらいで日常生活に戻れますか？

術後はおよそ1〜2ヶ月で日常生活が送れるようになります。スポーツも関節に負担がかからないものであれば行うことができます。ゴルフやテニス、ハイキングなどをされる方が多いです。
なお、人工膝関節置換手術を受けられた方につきましては、正座が難しくなります。

手術はどのくらい時間がかかりますか？

人工関節置換手術にかかる時間は、およそ1〜2時間が目安となります。これは片足の手術にかかる時間です。両足の手術の場合は、およそ2〜4時間となります。

入院期間や通院期間はどのくらいですか？

入院期間は術後の経過によって変動しますが、人工膝関節置換手術でおよそ3〜5週間、人工股関節置換手術でおよそ4〜6週間が目安となります。
ただし、手術を受けられる方の症状によって入院期間は異なります。
退院後の通院は特に必要ありませんが、3ヶ月後・6ヶ月後・12ヶ月後・以後は1年毎に受診していただき、経過をみます。

手術費用について教えてください。

（1）人工関節置換手術は保険が適用されます。
手術費用はおよそ200〜250万円ですが、保険が適用されます。年齢や所得によって医療負担割合は変わりますが、1〜3割負担となっています。実際に負担する費用は、1割負担の場合は20〜25万円、3割負担の場合は60〜75万円となります。
（2）人工関節置換手術は高額療養費制度が適用されます。
高額療養費制度とは、医療費が高額となる場合に一定の金額（自己負担限度額）を超えた部分が払い戻される制度です。この制度により、（1）の保険自己負担額が軽減されます。
（1）＋（2）により、実際の自己負担額は以下のようになります。
・70歳未満の場合10万円前後（高所得者は20万円前後）
・70歳以上の場合5万円前後（高所得者は10万円前後）
※費用はあくまでも概算です。
※差額ベッド代（個室代など）や入院時の食事代の自己負担分などは、保険が適用されません。
手術費用につきましては、年齢や所得によって変動しますので、病院窓口までご相談ください。